看護師を殺す看護師

看護師キラー。わたしはあなたに心を壊された。そう、お局看護師。あなたです。

女性社会、現代の大奥、だなんて例えも聞いたことがあります。

昔からあまり変わらぬ旧体制。病棟は特殊だから、と、デイの訪問入浴で働いている病棟から離れた看護師から聞いたことすらある。

場所によっては新人や若手ぶっ潰し委員会って感じ。かつていた病棟では3年目まではそれ以上の歴をもつ看護師のサンドバックでした。哀れ、若手看護師。安寧の地は病棟には存在しないのです。プリセプターをするくらいになれば、やっと病棟で認められるくらい。逆に下の看護師にマウンティングできる立場になれる。そんな感じの場所でした。恐ろしいですよね。本当に。

 

優先順位を組み立てて動く判断力、次々やらなくてはいけない看護や調整、雑務。常に張り詰めていなければならない現場。理不尽なクレーム。いつでも鳴るナースコール。

ただでさえ業務はかつかつ。前後残業上等。サービス残業を強いられることもある病院も多い。そんな中、仲間であるはずの同じ看護師が自分をぶっつぶしにかかってくるのだ。もはや戦場である。同じ軍隊に所属しているにも関わらず、こちらに銃口を向ける。新米のペーペーは邪魔だ。足手まといだ。殺してしまえ、ってか。たまりませんねえ。現代のサバイバルではないか。そんな上官と同じ部隊に配属されてしまえば、落伍者がでてしまうのも仕方ないのではないだろうか。

わたしも実はそれでドロップアウトしたくなったことがある。

重箱の隅をつつくような指摘。ヒステリーかよ、更年期かよ。あきらかにわたしをターゲットにされていますよね、お局様。だってほら、他の人たちにはにこにこしながら平和的にやんわりと言ってそこで終わっていらっしゃるじゃないですか。

ある程度耐えました。だってわたしはまだまだ若手。ご指摘の内容はまったくもってごもっともであったから。ただ、やっぱり苛烈。一体そこまで言って何になるのか、というレベルまでの叱責。もはや人間としての気質すら否定された。とにかく、ヒステリーに、怒鳴り、まくしたてられた。さぞすっきりするだろう。ラップバトルならお局様の圧勝。そんな感じ。ヒプノシスマイクでのバトルならわたし失神K.O.

 

ある日唐突に、無理だ、と思った。そして、頭を整理した。辞めようか、配置換申請しようか、とか、次はどこで働こうか、とか。わたしももう若くない。ライフプランはしっかりと。そうやってとにかく考えた時に、至ってしまった。

「なぜわたしを潰しといて、のうのうとあのお局看護師は同じ場所で働き続けるのだ?」と。

何故、わたしが、いなくならなくてはならないのか?と。確かにわたしに非があったからお叱りを受けた。仕方が無い。しかし、人を潰そうとするやり方をする女に屈したくはなかったのだ。導くように、まさに指導、という模範的な教え方をする先輩もいる。

そういった看護師もいる。その中で際立った性悪ぶり。やり口。まさに悪。今までどうやって生きてきたんだよ、その歳まで。

と、思ったら途端に逃げたら負けな気がしてきた。わたしがそのしっぽ掴んで日の本まで引きずり出してやる、と思った。逆にあなたがわたしの前からいなくなるんだよ。

まあとりあえず、その日から、言われたことはその日のうちにメモ帳に書き留めている。いつか、パワハラとして、管理職に叩きつけてやろう、そう思いながら。

そこのあなた。自分ではない、と思い込まないで。あなたのことかもしれませんよ。

わたしのような若手を、過剰な指導もといいびり、していませんか?該当するなら、寝首をかかれないよう。注意してくださいませね。