価値観の違い・文化圏の違い

比較的若い世代になるわたしたちといびってくるお局世代とは、価値観の違いが顕著に表れていると思う。もはや生きてきた文化圏すら違うのではないかという錯覚を覚えるほど、同じ日本人・同じ看護師であってもなかなか相容れない。

どんなに体調不良でも働いて、どんなに先輩に叩かれても働いて、どんなに辛くても働いて、何があっても喰らいついていく。それが美徳。それが自分が今まで培ってきた経験に基づいたプライド。そして決まって「自分の時はもっとこうだった」「今は恵まれている」とか言っちゃうのだ。決まりきったお局テンプレートである。

わたしたちはそのお局様と時代を共有していないのだし、わからないものはわからない。と、いうか、自分が厳しくされたから自分も厳しくするというのはお門違いではないのだろうか。慣習的にいじめられてきたからと言って自分もいじめていい理由には全くならないと思うのだが、その点に関しては一体どうなんだろうかと言った感じだ。

前時代的な価値観で前時代的な文化を押し付けられたら、やはりそれはしんどいのである。昔に比べると恐らくわたしたちは優しくふわっと育てられている。労働も、外へ出て正社員で絶対にしなくてはならないものというイメージとはまた変わってきているし、ゆるくバイトだけで生計を立てるフリーターみたいなものも一定数いるし、在宅で自分のペースで出来るものも増えてきている。そんな中、鬼教官みたく、怒鳴り散らしたりされても昭和の軍属ではないので…という気持ちになるし、とにかく「怒られ慣れ」していない身としてはそれだけで強いストレスを感じてしまう。それで参っていると「今の子は…」と言う根性論説教をはじめるのだ。

確かに、忍耐力もなかったり、昔の人に比べて経験値が少ないままここまできてしまって未熟な点はあるかもしれないが、頑なに自分の「経験」を押し付けてくる方も果たしてどうなのかな、と思う。そんなに気に食わないなら、一生お局だけの世界を作って看護しておいてください、と言いたくなる。お局も歳を取るし、定年を迎えるし、循環しない消えていくだけの世界になっちゃいますけど、それをお望みのようなので。でも面白い事にお局様、自分が気に入ってる者に関しては媚びっ媚びのババアボイスですり寄るのだ。主に男性看護師、自分よりも立場が上の者の場合に顕著にその姿を見られることが多い。出没率の高い場所:男性看護師または役職者、勤続年数が自分より長い者といった具合だ。その少女からかけ離れたややしゃがれた低音ボイスがワントーンもツートーンも上がったやかましい声が響き渡る様、控えめに言って地獄へようこそゴートゥーヘルって感じで耳から来るタイプの地獄でしんどい。せめてもう少し小さい声でやっていただきたい。貴方の声、聴きたくもございませんので。テロ行為は自粛してもらいたい。こんなに声がでかいってよっぽど自信があるんだろうなと思ったりする。全身で地雷オーラを纏っているのに自身でお気づきにならないのだろうか。そんな感じでたまに頭の中で哲学してしまう。恐らくこの手のお局様には謙虚さがないんだろう。ジャイアンなのだ。でもやっぱり病棟内でワンマンリサイタルするのはやめてほしい。だって終業時間までそのコンサートっぽい独壇場からは逃げられないんだし。ジャイアンのように見た目も高カロリーだし、濃い目の化粧でカロリーマシマシ。チークの濃さは性格の悪さに比例しているんですかね?

余談ですが、たまたまお局様のお化粧直しを見てしまったことがあり、(ミラーと向き合って必死にパフで顔を叩く様子、見たくもなかった)ちらっと見えた某プチプラブランドの化粧品、同じ型番のものは絶対に買わないでおこうと決意した次第です。こんな些細なことで起こる不買活動。経済効果がこんなことで起こってしまうんだから怖いですよね。嫌いな人の好きな物、嫌いになっちゃう現象。あるあるです。前にフォロワーさんとお話したこともあります。

とりあえず、新しい者が入らないことによって衰退確定、サヨナラ病院、サヨナラ入院患者、と言った感じではあるが。そんなことは知らない。だって、先輩方が、そいいった内部環境を作っているのが問題なんだから、どれだけの若手がいなくなろうが、どれだけの若手が精神疾患を発症しても仕方ないのだろう。そんな環境膿が溜まりに溜まった現場、変わるとはちっとも思ってない。期待すら欠片もしていない。ゆるやかにゆるやかに、衰退していくことだろう。高齢者の行く末も知らない。私は、知らない。

制度も厳しくなる、現場は新しい者が根付かない世界、どんどん首が締まっていっていることに、私たち以外は現実的に実感している者はいない。いつか破綻していく病院の体制を、その様を、ぼんやりと無関心に見つめている。一般人が実感できた時には、既に、遅い。手遅れになった世界で、皆、よろしくやってくださいね。